Step 1:届出確認 Step 2:記録 Step 3:届出・相談

記録ツールの使い方(Step 2)

民泊トラブルは「いつ・何が・何回」の客観データがあれば行政が動けます。Googleフォームで記録し、スプレッドシートで自動集計するツールの使い方を解説します。

なぜ記録が必要なのか?

  • 「うるさい!」だけでは行政は動けません。主観的な訴えだけでは、対応の根拠になりにくいのが現状です。
  • 「いつ・何が・何回」の客観データがあれば、行政は対応しやすくなります。
  • このツールなら、スマホで2タップで記録できます。面倒な日誌をつける必要はありません。

トラブル発生時:まず管理者に連絡して記録する

住宅宿泊事業法では、民泊事業者は24時間対応できる連絡先を届出に記載する義務があります(第11条)。騒音やゴミなどのトラブルが起きたら、まずその連絡先に電話してください。

連絡先の調べ方:玄関に掲示されている標識(住宅宿泊事業法第13条で義務)に記載されているか、自治体への情報公開請求で届出内容から取得できます。

連絡時に記録しておくこと

  • 電話した日時(例:2026年3月15日 23:14)
  • 繋がったかどうか
  • 繋がった場合:対応内容・対応したか・その後改善したか
  • 繋がらなかった場合:それ自体が管理義務違反の証拠になります

同じ問題が繰り返されたり(別の宿泊客でも同様のトラブルが続く)、連絡しても対応されない状態が続く場合は、「管理体制が機能していない」という行政申告の根拠として非常に有効です。個々のトラブルよりも、この「対応されなかった記録」の方が行政を動かしやすくなります。

警察に通報するタイミング

民泊トラブルは 基本的に行政(保健所・自治体)が主な相談先 ですが、以下のケースは警察への通報・相談が有効です。フォームに「警察に通報したか」の項目があるのは、これらのケースで通報した場合の記録を残すためです。

警察が動けるケース(110番または #9110)

  • 深夜(22:00〜翌5:00)の大声・騒音が繰り返し発生する場合 — 軽犯罪法違反(第1条14号)や自治体の生活騒音条例違反として対応できる可能性があります
  • 不審者の不法侵入・器物損壊が疑われる場合 — 住居侵入罪(刑法第130条)などが該当
  • ゴミの不法投棄が現行犯的に発生している場合 — 廃棄物処理法違反として対応できることがあります
  • 不法駐車・駐輪 — 道路交通法違反として駐車監視員の対応が可能

警察が動きにくいケース(行政ルートが適切)

  • 届出のない違法民泊営業 — 住宅宿泊事業法違反として保健所・自治体が窓口
  • 単発・軽微な騒音 — 民事扱いとなり警察は対応しないことが多い
  • ゴミ分別違反(継続的な問題) — 自治体清掃課・民泊事業者への指導ルート

#9110(警察相談専用電話) は、緊急でない相談の窓口です。「通報するほどではないけれど相談したい」ときに使えます。相談記録が警察内部に残ります。

集計データは警察に持っていく意味があるのか?

このツールの集計データは、主目的は行政(保健所・自治体)に提出するためのものです。ただし警察への相談・通報の場面でも、補助的に役立ちます。

  • 行政提出が主目的:違法民泊の指導・営業停止は行政の権限です。「いつ・何が・何回」の客観データが行政を動かす最大の材料になります。
  • 警察相談時の補助資料として:深夜騒音や不審者の出入りで #9110 や交番に相談する際、「過去◯週間で◯回発生している」という記録があると、単発の苦情ではなく継続的な被害として扱われやすくなります。
  • 通報の受付番号も記録:フォームには警察への通報有無と受付番号を残す欄があります。「行政に提出する際、警察にも◯回通報している」と示すことで、対応の優先度が上がりやすくなります。

※ 集計データのみで警察が捜査に動くことは原則ありません。警察を動かしたい場合は、現行犯通報や刑事事件としての要件(住居侵入・器物損壊など)が必要です。

ツールの入手方法

プライバシーについて:データは全てあなたのGoogleアカウント内に保存されます。私たちがデータを見ることは一切ありません。

記録用Googleフォーム

  1. 下のリンクから「記録用Googleフォーム」を開く
  2. 「コピーを作成」をクリック

    自分のGoogleアカウントにコピーされます

  3. フォームのURLをスマホのホーム画面に追加

    いつでもすぐに記録できるようになります

集計用スプレッドシート

スプレッドシートをコピーした後、フォームと接続する操作が必要です(Step 3)。これをしないと、フォームの回答がスプレッドシートに届きません。

  1. 下のリンクから「集計テンプレート」を開く
  2. 「コピーを作成」をクリック

    自分のGoogleドライブにコピーされます

  3. フォームとスプレッドシートを接続する

    コピーしたフォーム(オリジナルではなく自分のコピー)を開いて、以下の手順で接続します。

    1. フォーム編集画面の上部にある3つのタブ「質問 / 回答 / 設定」のうち、真ん中の「回答」をクリック
      [ 質問 ] [ 回答 ] [ 設定 ]
    2. 「回答」タブを開くと右上のあたりに緑色のスプレッドシート風アイコン(マウスを乗せると「スプレッドシートにリンク」と表示)があるのでクリック
    3. ダイアログが開くので「既存のスプレッドシートを選択」を選び、右下の「選択」ボタンをクリック

      ※「新しいスプレッドシートを作成」ではない方を選んでください

    4. ファイル選択画面で、先ほどコピーしたスプレッドシート(既定では「民泊トラブル記録フォーム(回答)のコピー」のような名前)を選択して「挿入」をクリック

    接続できたかの確認方法:フォームから1件テスト送信して、スプレッドシートの「フォーム回答」シートに行が増えればOKです。

  4. 「使い方」シートのフォームURLを自分のURLに書き換える
    1. スプレッドシート下部の「使い方」シートタブをクリック
    2. フォームURLが書かれているセルを見つけて、自分のコピーしたフォームのURLに書き換える

    自分のフォームURLは、フォームを開いたときのブラウザのアドレスバーからコピーできます。

フォームの記録項目は?

  1. トラブルの種類(選択式)
    • 騒音:大声・パーティー・音楽
    • 騒音:ドア開閉・スーツケース・足音
    • ゴミ:分別違反・放置・不法投棄
    • タバコ:ポイ捨て・ベランダ喫煙
    • 不法駐車・駐輪
    • 不審者の出入り
    • その他
  2. 詳細メモ(任意)

    気づいたことを自由に記入できます

  3. 深刻度

    軽微 / 気になる / 深刻 の3段階

  4. 警察に通報したか

    はい / いいえ

  5. 受付番号(通報した場合)

    警察に通報した際の受付番号を記録します

  6. 写真・動画(任意)

    現場の状況を撮影して添付できます

    ⚠ コピー作成直後は写真・動画項目がありません

    Googleフォームの仕様上、ファイルアップロード項目は自動生成できません。以下の手順で手動追加してください。

    1. コピーしたフォームを開く
    2. 画面右側の「+」ボタンで質問を追加
    3. 質問形式を「ファイルのアップロード」に変更
    4. 質問名を「写真・動画(任意)」にする
    5. 「特定のファイル形式のみ許可」→「画像」「動画」にチェック

※日時はフォーム送信時に自動記録されます。

どのくらい記録を続ければいいのか?

まず2週間〜1ヶ月、続けてみてください。

  1. 2週間〜1ヶ月 記録する

    トラブルが起きるたびに、フォームで記録します

  2. 集計を確認する

    スプレッドシートで自動集計された結果を確認します

  3. レポートを出力して行政に相談する

    Step 3 でレポートの作成方法を解説しています

  4. 改善されなければ記録を継続

    1に戻り、記録を続けます

永遠に記録し続ける必要はありません。「記録 → 相談 → 改善確認」のサイクルを回してください。改善が確認できれば、記録は終了です。

Step 3:レポートを作る